名前を奪われた。2

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そうはいっても、ドラマチックな劇的変化があるわけではありません。

現実って泥臭いじゃないですか?

オカンじゃない1人の時間

ある日、私は風邪をひき高熱を出しました。

旦那さんは息子を連れて義理の実家へ避難し、私はいつぶりかも分からない「完全なひとりの時間」を手に入れました。

幸い次の日には体調も戻り、延長していた失業手当の受給申請をするためハローワークへ向かいました。

息子はいない。だから今日の私は「お母さん」ではなく、ただのひとりの女性。「タナカミサキさん」受付で名前を呼ばれた瞬間、私の申請が始まりました。

久しぶりに社会から自分の名前を呼ばれて、忘れていた「自分」を思い出した感覚がありました。

いつも腕の中にいる息子がいないから、「ボク、元気だね〜」なんていう会話もない。

ハローワークの手続きは、ただただ淡々と進み、終わりました。

目に入った職業訓練

そんなとき、ふと目に入ったのが職業訓練のチラシでした。「Webサイト制作科科募集」の文字。

入学試験の日は、1か月ちょっと先。

私はもともとオンラインでWebデザインを学んだ経験がありました。けれど当時は妊娠による酷い体調不良でカリキュラムを進められなくなり、志半ばで諦めていた過去があります。

「絶対これや!」と思った。

私はそのまま吸い寄せられるように保育園について調べ始めました。

(続く)

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